パソコンの OS を Windows 7 にアップグレードしました。ハードウェアはそのままで、OS だけ購入してインストールしました。現在は Windows XP とのデュアルブート環境になっています。
最新の Windows 8.1 にしなかったのは世間の評判が悪いからというわけではありません。私としては、たとえ評判が悪かろうが最新の OS にしたいという気持ちが強かったのですが、わけあって 7 にせざるを得なかったのです。
実は 6 月ごろまでは XP を使っていました。XP は 4 月にサポートが終了していたので使い続けるのは危険だといわれていたのですが、あまり気にせず使っていました。サポートが終了したくらいで急にリスクが高まるとは思えなかったからです。実際、何の問題もなく使えました。
とはいえ、あちこちのウェブサイト上で「XP はサポートを終了したのでアップグレードしてください」とか、「IE8 はサポート対象外です」とか表示されたりして煩わしくなってきたし、普段使っているソフトウェアも XP に非対応でアップデートできなかったりするものも出てきたりして何かと不便になってきたので、そろそろパソコンを買い替えなきゃだめだなと思うようになりました。
それまで使っていたパソコン自体がかなり古かったので当然のごとく買い替えを考えていたのですが、少しでも出費を低く抑えようといろいろと調べてみたところ、OS だけ新しくしてみるのも悪くなさそうでした。
というのも、最新の Windows 8.1 は低スペックのタブレット PC でも動作するように作られているようなので、10 年前の古いパソコンでも快適に動いてくれるかもしれないと期待したのです。
ちなみに、パソコンのスペックは以下の通りで、Windows 8 のシステム要件(動作環境)は十分に満たしています。
- パソコン本体製品名: eMachines J2920
(2004 年 10 月に発売されたデスクトップ PC) - CPU: Intel Celeron D 330(動作周波数: 2.66 GHz、シングルコア)
- メモリ: 2.1 GB
- ハードディスクの空き領域: 16 GB 以上
- グラフィックスカード: H545H512P(ATI Radeon HD 5450 搭載)
そこで、マイクロソフトのサイトで配布されている「Windows 8 アップグレード アシスタント」というツールを使用して、この古いパソコンが Windows 8 にアップグレード可能かどうかをチェックしてみました。
結果を一見したところ致命的な問題は検出されておらず、「要確認」としていくつかの項目が出ていましたが、これくらいならアップグレードは可能であるように思えました。
古いパソコンで最新の OS を使えると思うとワクワクしてきたのですが、「要確認」の項目で一つだけ気になるものがあったので、きちんと調べてみました。
その項目の内容は以下の通りです。
お使いのプロセッサで NX がオンになっていないか、NX がサポートされていない可能性があります
セットアップはインストール中に NX をオンにしようとします。お使いのプロセッサで NX がサポートされていない場合は、インストールが取り消され、PC が現在の OS にロールバックします。
NX とか言われても今まで聞いたこともない用語でまったく意味不明です。しかし、インストールが取り消される可能性もあるということなので対応していない場合には致命的です。
よくよく調べてみると、NX というのは、NX プロセッサ ビットという CPU の機能の一つらしく、私が使用しているパソコンが発売された直後くらいから採用されるようになったようなのです。このパソコンの CPU は残念ながら NX には非対応でした。
いくら古いパソコンにもインストールできることが売りの Windows 8.1 であっても、これ以上古い世代のパソコンにはインストールはできないということになります。しつこく乗り換えを促すマイクロソフトのアナウンスには矛盾があるじゃないかと文句を言いたくなります。
泣く泣く Windows 8.1 へのアップグレードは断念。この時点で OS アップグレードのモチベーションはかなり落ち込んでいたのですが、もし可能であれば Windows 7 でもいいかなと思って、あきらめ半分で一応、アップグレードの可否について調べてみました。
Windows 7 のアップグレードについてはずいぶん前にも調べてみたことがあるのですが、その時は何か問題があって断念したような覚えがあります。
「Windows 7 Upgrade Advisor」で確認してみたところ、特に致命的な問題はなさそうでした。NX に関する条件についても記載はありません。
メーカーのサイトで詳細情報を確認する必要があるとの警告は出ていましたが、この機種は型番が古すぎてメーカーサイトでもサポート情報は完全に削除されていて見つけることができませんでした。
もしかしたら、以前調べた時にはメーカーでサポート対象外とかいう情報が掲載されていたのかもしれませんが、今となっては確かめようがありません。
確証はないものの、調査した限りでは Windows 7 のインストールは可能であるように思われました。
幸い、最新の Windows 8.1 が発売された現在でも Windows 7 の販売は継続されており、正規品を入手するのは難しくはありません。しかも、今なら DSP 版と呼ばれる安価な製品が入手可能となっており、Windows 7 を購入するタイミングとしてはベストと言ってもいい状態でした。
Amazon での価格は 11,280 円でした。パソコンを買い替えることを考えればかなりのコストダウンとなります。
とはいえ、インストールができなかった場合には 11,280 円を無駄にしてしまうことになります。ちょっと試してみようかと思うにはリスクが高すぎます。
そこで、ここは占い師らしく占ってみようと思い、タロットカードを三枚めくってみました。
1 か月以上前のことなのではっきりと覚えてはいないのですが、確か三枚目に出たのは「剣の 9」だったような気がします。
頭を抱えて悩んでいるような様子なので、やっぱりやめた方がいいのかなというような気もしましたが、他の二枚のカードはそこそこ良かったのかもしれません。結局、占い結果が参考になったのかどうかよくわかりませんが、Windows 7 を購入することにしました。
Amazon で購入し、薄っぺらい紙パッケージに入った DVD が届くと早速インストールしてみました。
ネットで検索して調べた情報を参考に、まずは Windows XP を起動した状態で DVD を挿入してインストールを始めてみたのですが、途中でエラーか何かが表示されて中断してしまいました。
しょっぱなからコケて頭の中は真っ白。パニックです。
どうやっても先に進みそうもなかったのであきらめかけていたのですが、Windows XP からインストールするのではなく、DVD を挿入した状態で電源を入れて、CD ブートで直接起動する方法で試してみたところ、何の問題もなくインストールが可能になりました。
そこから先は順調に進み、Windows Update にかなり時間はかかったものの、無事にインストールを完了させることができました。各種のドライバーのインストールなどで手間取ることになるかと予想していたのですが、そういった手間は一切なく、驚くほど簡単に終わり、不具合も全くなくすんなり動作してしまいました。
それから約 1 か月あまり。まさに「剣の 9」のごとくたびたび頭を抱えるようなトラブルもありましたが、冷静に粘り強く対処することでほとんどの問題を解決することができました。
古いパソコンに新しい OS を入れれば重くなると思うのが普通ですが、Windows 7 の使用感は非常に快適で、グラフィックボードの性能を引き出せるようになった分、XP よりも確実にパフォーマンスは向上しました。
グラフィックボードは新しいものを増設していたのですが、XP だとその性能を十分に引き出すことができずにかえってパフォーマンスを落としていたようなのです。グラフィックボードの性能がいいおかげで Aero が有効になっていても快適に動作します。
CPU の性能が低いのがネックになっていますが、普段の使用ではほとんど支障はありません。そこそこ重いアプリケーションでも十分に使いこなせます。
Windows 7 にアップグレードしたのは大正解でした。どうせならもっと早くアップグレードすべきでした。
約 10 年前に発売されたパソコンですが、まだまだ現役で使い続けることができます。Windows 7 のサポートが終了するのは 2020 年 1 月 14 日ということらしいので、あと 5 年は使い続けられます。その後は Linux 系の OS でも入れましょうか?
パソコンは 3,4 年がライフサイクルだと思われがちですが、その気になれば 10 年以上使い続けることだって可能だってことですね。大事に使いましょう。
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