今からおよそ10年前、2015年6月に購入したデスクトップパソコンを未だに使い続けてます。グラボやメモリ、外付けのハードディスク等を増設しているのでほぼ不自由なく使えていますが、最近になってそろそろ限界かなと思い始めていたのがシステムドライブ(WindowsがインストールされているCドライブ)となっているSSDです。
このSSDは購入時から使っている物で256GBの容量があります。それとは別に1TBの内蔵ハードディスクもあるので10年前はそれで十分余裕はありました。5年前には4TBの外付けハードディスクも増設しています。実を言うとそこまで増設してもハードディスクも容量的にそろそろ限界が近づいてます。
システムドライブのSSDは空き容量が30GBくらいまで減っていて、データをHDDの方へ移動させたりしても50GB確保するのがやっとという感じになってきていました。システムドライブは一時ファイルの保存場所として頻繁に使われるので、OSの更新時やアプリによっては数十GBが一気に消費されることもあります。30GB程度ではかなり厳しいのです。
SSDは空き容量が少ないとパフォーマンスに悪影響が出るとも言われているし、何より10年も使い続けていればそろそろ寿命が近づいていてもおかしくありません。一般的にはSSDの寿命は5年程度ともいわれているので10年はヤバいですね。
メモリは24GBまで増設して多少余裕もあったのでRAMディスクを作って書き換え頻度の高そうなブラウザのキャッシュくらいは退避してみたりもしましたが焼け石に水。
ストレージは増設すればいくらでも増やせるのですが、システムドライブの場合はそう簡単に増設することができません。容量を増やすには新しいストレージと交換する必要があります。いわゆる「クローニング(クローンを作ること)」と呼ばれるややリスクの高い作業を強いられることになります。
そんなことを思っていたところ、楽天市場から2000円割引のクーポンが届いていたのでこれを使ってSSDを購入することにしました。現行の倍の容量となる512GBのSSD(Verbatim 内蔵SSD Vi550 SATA III 2.5インチ 512GB 49352-J)を4380円で購入しました。クーポンを使ったので2380円とかなりお得です。10年前じゃとても考えられない安値ですね。
SSDは無事に届いたのですが、いくつか問題がありました。購入時に薄々気づいてはいたものの、ケーブル類が一切付属していませんでした。ケーブルぐらいパソコン購入時に付属品としていくつか付いてたような気がしていたので何とかなると思っていたのですが、何とかなりませんでした。
電源ケーブルはどうにかなりそうでした。SATA用ですが既に内蔵されているSSDやHDDの電源ケーブルの接続端子に空きがあったのでそれをそのまま使えそうでした。
問題はSATAケーブルです。これはさすがに予備などはなく新たに購入する必要があるようでした。仕方がないので改めて楽天市場で一番安いのを探して1本購入しました。メール便なので土日の配達がなく到着は翌週の月曜日以降。
さらにもう一つの問題は2.5インチのSSDを固定させる場所がないということでした。10年前の古いパソコンなのでメインは3.5インチのHDD用に作られています。3.5インチベイは空きがあるものの2.5インチベイは既存のSSDの分1か所しかなく、空きがありません。2.5インチのSSDを増設するには3.5インチベイに取り付けるためのブラケットとかマウンターとかいう補助器具を使う必要があります。交換が目的で増設ではないので今あるSSDを取り外せばいいだけのことですが、古い方のSSDもフォーマットして使えば256GBのストレージを確保できるので有効活用したいところです。(壊れるまで使い倒す)
SSDはHDDのような駆動部品ではないので補助器具を使わずにケース内に適当にぶら下げておいてもかまわないらしいですが、やっぱり収まり良く固定しておきたいので安物のブラケットも一つ購入しておきました。これもメール便で到着待ち。
というわけで新しいSSDが届いていても週末は何もできずに宝の持ち腐れ状態になるところでしたが、ふと思いついてクローニングの作業くらいはできるんじゃないかという気がしてきました。
内蔵のHDDやブルーレイドライブも同じSATAケーブルで接続されているので、そのどちらかを外して新しいSSDに接続すれば何とかなりそうです。
いざ、クローン!と行きたいところでしたが、これもまた難題の一つ。クローニングくらいフリーソフトで簡単にできるだろうと思っていたのですが、かつては無料で使えていたクローンソフトのほとんどが今では有料化してしまったらしく、お手軽な選択肢はほとんどない状態でした。
苦心して探し当てたソフトの一つは「Hasleo Disk Clone」です。これは現在でもまだ無料で使えるようでしたので有力な候補の一つとして検討しました。ただ、Windowsにインストールして使うソフトだったのでちょっとだけ不安があり保留としました。
結局使うことになったのは「Clonezilla」と「GParted」です。これらはCD/DVD等のディスクから起動できるのでWindowsにインストールする必要がありません。既存のシステムを汚さずに利用できるというのがメリットです。安全性重視で採用決定です。
久々にパソコンのふたを開けると中は埃と蜘蛛の巣で大変なことになっていました。ちょっと前にメモリやらグラボやらを増設した時に開けたのでそこまでではないと思ってたのですが……まずはお掃除です。
CDブートのソフトを使うのでブルーレイドライブのケーブルはそのままにして、HDDのケーブルを抜いて新SSDに接続。電源を入れて Clonezilla を起動すると問題なく新旧のSSDを認識できました。特に難しい設定もなく、ほぼ初期設定のままクローニングは完了。わずか数分で終わったと思います。
このままだと256GBの容量がそのままコピーされるだけで残りの256GBが未割当の状態で残ってしまいます。Windowsの操作で拡張は可能なのですが、回復パーティションというのが邪魔で簡単には拡張ができないのです。この辺がクローン作業の面倒なところです。
そこで、今度は GParted を使って回復パーティションをディスクの後方に移動させておきます。こうすることでCドライブを容量一杯まで拡張することが可能になります。
クローンの作業は無事に終わったので、今度はブルーレイドライブのケーブルを抜いて古いSSDに接続。HDDのケーブルも元に戻して電源を入れてみました。システムドライブが2つ同時に存在することになりますが、自動的に古いSSDの方は無効化(オフライン状態)されて新しいSSDの方でWindowsが起動しました。古いSSDをフォーマットして無事に認識させることができました。
実はブルーレイドライブのケーブルはSATA2のポートに接続されていて3Gb/sという低速になります。HDDやSSDはSATA3に接続することで6Gb/sという高速な転送速度になります。SATA3のポートは4か所あるので空きはまだ2か所あります。購入したケーブルが届いたらそちらに接続して使いますが、そのままSATA2の低速で使ってみたらどうなるか試してみました。
CrystalDiskMark 8.0.6 での計測結果は以下の通り。
同じSSDをSATA3のポートに接続すると以下の通りで、想定通りの速さです。これがもともとの速さですね。
新しく購入したSSDも同じ条件で計測すると以下の通り。速度は微増といった感じですが、10年の技術の進歩はこの程度ということか。あるいはSATA3の速度の限界ということかもしれませんね。
パソコン購入時に内蔵していた1TBのHDDは以下の通り。さすがに遅い。
5年前に増設したUSB接続の外付けHDD 4TB の計測結果。内蔵のHDDよりもわずかに速いように見えます。
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